学級閉鎖とは、インフルエンザや新型コロナウイルスなど、感染力の強い感染症が学校内で流行した際に、感染拡大を防ぐために取られる措置です。特定のクラスを一時的に休校とする形で行われ、期間は数日程度であることが一般的です。
特に冬場はインフルエンザが流行しやすいため、学校内でも感染が急速に広がることがあります。その結果、感染の拡大を防ぐために学級閉鎖が行われるケースが多く見られます。
では、学級閉鎖がどのような基準で判断されるのか、また、閉鎖中の過ごし方や注意点についても詳しく解説していきます。
学級閉鎖の基準は？
学級閉鎖の実施基準は、法律で「〇人以上が欠席した場合に閉鎖する」といった具体的な数値が決められているわけではありません。そのため、「何人が休んだら閉鎖する」といったルールはなく、学校ごとに独自の目安が設けられている場合もあります。
法律上は、学校の設置者が感染症の予防が必要だと判断した場合、学校全体や一部を臨時休業にできるとされています。ただし、「何人以上の欠席が出た場合」や「出席率が何％を下回った場合」といった具体的な基準は明記されていません。
そのため、学級閉鎖は学校の判断や、地域の教育委員会の方針に基づいて実施されることが多いのが実情です。
学級閉鎖の期間はどのくらい？
学級閉鎖の期間も、はっきりとした基準があるわけではなく、感染の広がり方や自治体の方針に応じて変わることがあります。一般的には2日から4日程度が多いですが、感染の拡大状況によっては期間が延長されることもあります。
地域のルールや学校の対応方針にも影響されるため、学級閉鎖が実施される際は、休校期間が何日間になるのかを学校からの連絡で確認することが大切です。
なお、1ヵ月以上の長期間にわたる学級閉鎖が行われるケースはほとんどなく、基本的には数日間で終了するのが一般的です。
学級閉鎖中は欠席扱いになる？
学級閉鎖中は、成績表に記載される「欠席日数」には含まれません。学級閉鎖は、学校が感染拡大を防ぐために実施する措置であり、児童や生徒の責任ではないからです。
そのため、学級閉鎖中に自宅で待機していても「欠席」にはならず、成績表の欠席日数にもカウントされません。もし他の日に欠席がなければ、成績表には「0日」と記載されます。
学級閉鎖中の過ごし方
学級閉鎖中に体調を崩している場合は、まずはしっかりと休むことが大切です。しかし、すべての子どもが病気になるわけではなく、元気な子どもも多いでしょう。「学級閉鎖中だけど元気！」という状況も十分考えられます。
学校側の考えとして、学級閉鎖は通常の休暇とは異なるため、「自由に遊んでいいですよ」という指示が出されることはありません。しかし、厳密に「遊んではいけない」という決まりがあるわけでもありません。そのため、家庭内での過ごし方は、保護者と子どもが話し合い、お互いに納得できれば問題ありません。家の中で遊んだり、リラックスしたりすることも可能です。勉強に専念しなければならないというわけではありません。
無理のない範囲で、家族と一緒に有意義な時間を過ごす方法を考えてみましょう。
外での遊びは控えめに
学級閉鎖の期間中は、通常の休暇とは異なるため、外で遊ぶのはできるだけ控えるのが望ましいです。特に、学校が通常授業を行っている時間帯は、外出を控えるのが無難です。
その理由の一つは、地域の大人や学校関係者に「どうして学校にいないの？」と声をかけられる可能性があるためです。その際に説明が必要になったり、誤解を生んだりする可能性もあります。
外出が完全に禁止されているわけではありませんが、やむを得ない用事がない限りは、できるだけ家で静かに過ごすのが良いでしょう。特に、学校の授業が終わる時間までは自宅にいるようにすることで、トラブルを避けることができます。
変化を見逃さない
学級閉鎖が行われる背景には、インフルエンザや感染症の流行があることが多いです。そのため、自分の体調が良くても、後から変化する可能性があります。特に、感染症のウイルスには潜伏期間があるため、学級閉鎖が始まった時点では何も症状がなくても、後日発熱や体調不良が現れることもあります。
そのため、学級閉鎖中は無理をせず、のんびりと過ごすのが賢明です。外出の予定を立てすぎず、体調の変化に気付けるような環境を整えておきましょう。万が一、体調が悪化しても、家にいればすぐに休むことができます。
また、感染を予防するために、帰宅後は手洗いやうがいを徹底しましょう。これらは感染リスクを下げる基本的な対策であり、普段以上に意識して行うことが大切です。特に、普段手洗いを疎かにしがちな人は、この機会に習慣化するよう心がけましょう。
鎖後の注意点
学級閉鎖の終了日は事前に確認し、いつから学校が再開するのかをしっかり把握しておきましょう。もし再開日を忘れてしまうと、登校すべき日に休んでしまい、無断欠席と見なされる可能性があります。
また、登校再開日に必要な持ち物や時間割についても、学級閉鎖が始まる前に確認しておくのが安心です。疑問点があれば、先生に質問しておきましょう。
さらに、学級閉鎖が明けたからといって、全員の体調が完全に回復しているわけではありません。特に、インフルエンザが流行していた場合、ウイルスを保有している子どもがまだいる可能性があります。そのため、登校後もしばらくは感染対策を徹底しましょう。可能であればマスクを着用し、手洗いやうがいも引き続き行うことをお勧めします。
まとめ
学級閉鎖中の過ごし方について解説しました。学級閉鎖は通常の休暇とは異なりますが、家の中で自由に過ごすことは可能です。勉強に時間を費やす必要はありませんが、体調管理を最優先に考え、無理のない過ごし方を心がけましょう。
外で遊び回るのは避け、特に学校のある時間帯は家にいるのが望ましいです。もし体調が悪化した場合でも、すぐに対応できるよう、家の中でのんびり過ごすのが安心です。
また、学級閉鎖が終わった後も、感染症のリスクが完全に消えるわけではありません。引き続き、手洗いやうがいを徹底し、登校再開日をしっかり確認しておきましょう。これらの対策を行うことで、安心して過ごすことができます。
