パソコンや外付けHDDが故障して、データにアクセスできなくなったり、デバイスそのものが認識されなくなることがあります。
そのような場合にデータを復旧する方法として、修理業者に依頼するか、データ復旧ソフトを使う選択肢があります。
ただし、修理業者に依頼する場合は、業者や修理の内容によっては高額な費用が発生することがあります。
また、個人情報が含まれるデータを扱う場合、データが業者に見られてしまうのではないかと心配する方もいるかもしれません。
費用を抑えたい場合や、業者に依頼することに抵抗がある場合は、自分でデータ復旧ソフトを使用することもひとつの方法です。
ただし、復旧ソフトを使う際には、いくつかの注意点を理解しておかないと、かえって状況を悪化させてしまう可能性もあります。
以下に、データ復旧ソフトを使う際のポイントを説明します。
データが必ず復元できるとは限らない
修理業者に依頼した場合でも同様ですが、データ復旧ソフトを使用したからといって、必ずしも全てのデータが復元できるわけではありません。
ソフトを使用しても、データが全く戻らない場合もあり、その際は購入費用が無駄になることもあります。
どれだけ評判が良いソフトや高価なソフトを使ったとしても、データ復旧の成功を保証するものではありません。
このリスクを理解した上で、ソフトを利用することが大切です。
復旧に失敗すると費用が無駄になる可能性がある
修理業者の場合、データが全く復旧できなかった場合は費用が発生しないこともありますが、復旧ソフトを使用する場合は完全に自己責任です。
ソフトを購入してもデータが復旧できなければ、その費用は返ってきません。
例えば、1万円の復旧ソフトを購入しても、データが復旧できなかった場合、その1万円は無駄になってしまいます。
この点を考慮して、復旧ソフトの購入を検討することが必要です。
修理業者の方が成功率が高い場合もある
データ復旧の成功率を比較すると、一般的に修理業者の方が成功率が高い傾向にあります。
業者に依頼する場合、費用や時間がかかりますが、専門的な知識や技術があるため、復旧ソフトよりも信頼できる場合が多いです。
もちろん、修理業者でもデータが必ず復元できるわけではなく、業者によって成功率に差があることもあります。
それでも、できる限りデータ復旧の成功率を上げたい場合は、修理業者に依頼する方が安心でしょう。
復旧ソフトでもデータを取り戻せる可能性はありますが、どちらがより確実かという点では、修理業者の方が成功率が高いと言えます。
ただし、どちらの方法を選んでも、必ず成功するとは限らないことを理解しておく必要があります。
失敗するとさらに悪化する恐れがある
データ復旧ソフトは、故障したハードディスクからデータを取り出すために使用されます。
成功すれば問題なくデータを復旧できますが、失敗するとハードディスク自体にさらにダメージを与え、状況を悪化させるリスクがあります。
最悪の場合、修理に出しても状態が深刻になりすぎて、業者でもデータを回収できなくなったり、修理費用が大幅に増える可能性もあります。
データが無事に復旧すれば問題ありませんが、失敗するとハードディスク自体にダメージが加わる可能性があるという点を理解しておく必要があります。
復旧ソフト自体が危険というわけではなく、失敗時にリスクがあるという話です。
ソフトは成功すれば非常に有用ですが、そのリスクをしっかり理解した上で使うことが大切です。
復旧ソフトでの復旧が成功すれば、修理業者に頼むよりも費用や時間を節約できますが、失敗した場合は、逆に余計な費用や時間がかかり、データの回収成功率も低下してしまいます。
そのため、慎重に判断することが求められます。
怪しいソフトに注意
有料ソフトでも、良いものもあれば悪いものもありますが、特に無料のフリーソフトの場合、信頼性に問題のあるものが少なくありません。
こうした信頼性の低いソフトを使うと、データが復旧できないどころか、ハードディスクが壊れたり、ウイルスに感染したり、個人情報が流出するリスクもあります。
復旧ソフトに限らず、無料のソフトには悪質なものも含まれている場合があるため、使用する前には評判や信頼性をよく調べてから利用することが重要です。
物理的な故障には効果が期待できない
ハードディスクの故障原因はさまざまですが、物理的な故障が発生している場合、復旧ソフトでは対応できないことが多いです。
物理的な問題が疑われる場合に復旧ソフトを使うと、時間やお金を無駄にするだけでなく、さらに状態が悪化する可能性があります。
データ復旧を本気で考えている場合は、無理せずに専門の修理業者に依頼するのが賢明です。
確かに、修理には費用がかかりますが、物理的な故障の場合、復旧ソフトでは期待通りの結果が得られることはほとんどありません。
「ダメ元で試してみよう」という場合には、信頼できるフリーソフトを使ってみる手もありますが、成功を望む場合には、無理をしないことが重要です。
まとめ
データ復旧ソフトは、正しく使えばデータを復旧できる可能性があります。
前述のリスクを十分に理解した上で利用すれば、修理業者に依頼するよりも、費用や時間の面で有利になることもあります。
しかし、必ず成功するとは限らないため、最終的にはリスクとメリットをしっかりと見極め、自分自身で判断して使用することが重要です。
業者に依頼しても結果が保証されるわけではないため、自分にとって最適な選択をすることが求められます。
